本日の目標
・岡野の化学(90)~
実績
・岡野の化学(90)、(91)途中まで
学んだこと
・電子親和力
・電気陰性度(途中まで)
電子親和力について学びました。昨日学んだイオン化エネルギーと併せてまとめてみます。
1. イオン化エネルギー(ionization energy)
イオン化エネルギーとは、気体状態(他の原子の影響を受けない状態)の原子から、電子を一つ取り去るのに必要となるエネルギーのことです。電子(負電荷)と原子核の陽子(正電荷)との間にはクーロン力が働いており、電子は陽子に引き付けられているため、電子を取り去るにはエネルギーを加える必要があります。
電子を一つ取り去る場合を第1イオン化エネルギー、二つ取り去る場合を第2イオン化エネルギー、三つ取り去る場合を第3イオン化エネルギー(以下略)・・・と呼びます。
ある原子のイオン化エネルギーが「小さい」場合、その原子から電子を一つ取り去るのに必要なエネルギーが小さくて済むことを意味するため、その原子は陽イオンになりやすいと言えます。
イオン化エネルギーが一番小さなグループは、アルカリ金属です。これらの電子配置を見てみると、いずれも最外殻に電子が一つだけ入っています。この電子を放出すると、閉殻状態になり安定することから、アルカリ金属はこの電子を放出して、陽イオンになりやすいと言えます。
一方、イオン化エネルギーが一番大きなグループは、希ガスです。これらの電子配置は閉殻構造を取っており安定しているので、一つの電子も取られたくないのです。
2. 電子親和力(electron affinity)
電子親和力は、気体状態(他の原子の影響を受けない状態)の原子に、電子を一つ与えたときに放出または吸収されるエネルギーのことです。
ある原子の電子親和力が「大きい」場合、電子を受け取ることで大きなエネルギーを放出し、安定します。原子は放出したエネルギーの分だけ安定するので、電子親和力の「大きい」原子は、陰イオンになりやすいと言えます。
電子親和力が一番大きなグループは、ハロゲンです。ハロゲンは、最外殻にもう一つ電子が加わって陰イオンになると、閉殻状態になり安定します。ハロゲンは安定な状態になるために電子が欲しいので、ほかのグループよりも電子親和力が大きくなります。
一方、電子親和力が一番小さいグループは、希ガスです。先に見たように、これらの電子配置は閉殻構造を取っており安定しているので、余分な電子を受け取りたくないのです。
なお、多くの場合、原子は電子を受け取ってエネルギーを放出し、安定状態になりますが、電子を受け取りたくない原子に対して電子を無理やり押し付ける場合には、エネルギーを与える必要が生じます。すでに安定している希ガスに電子を押し付ける場合は、エネルギーを与える必要があります。
画像出典:https://ptable.com/
明日(4/25)の予定
・岡野の化学(91)続きから