本日の目標
・岡野の化学(88)途中から
実績
・岡野の化学(88)、(89)
学んだこと
・イオン化エネルギーと周期表の関係
・有効核電荷、遮蔽効果
昨日の続きで、イオン化エネルギーのグラフと各原子配置の電子配置とを比較して、どのような法則があるのかを確認しました。
下記のグラフでは、縦軸がイオン化エネルギーを、横軸が原子番号を表しています。
出典:https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=209213
このグラフを読み解く際、自分の手持ちカードは電子配置だけでした。イオン化エネルギーが高い原子の電子配置はどうなっているのか、また、その逆の、イオン化エネルギーの低い原子の電子配置がどうなっているのか、ということを確認することしかできませんでした。
※電子配置は自分でノートに手書きした後、こちらのサイトで確認しています。
なぜ原子番号が進むにつれてイオン化エネルギーが低くなっていくのかについては、自力で予測を立てることができませんでした。
そこで、ビデオで教えていただいたことをもとに調べた結果、「有効核電荷」と「遮蔽効果」というキーワードにたどりつきました。
※有効核電荷=最外殻電子が感じる原子核の陽電荷。
有効核電荷は、原子核中の陽子数-内殻電子の数で見積もることができる
(大学レベルだとスレーター規則で計算するようです)
※遮蔽効果=最外殻電子と原子核の間に働くクーロン力が、内殻電子によって弱くなる現象
以下、イオン化エネルギーと周期表との関係について、学んだことをまとめてみます。
同一周期での比較
原子番号が大きくなるほどイオン化エネルギーが大きくなり、18族で極めて大きくなる
理由:
・原子核の陽子の数が増えていき、最外殻電子を原子核に引き付けるクーロン力が強くなっていくため。
・典型元素で比較すると、原子核の陽子の数が増えていく一方、内殻電子の数が変わらないことから、遮蔽効果が弱くなり、有効核電荷が大きくなるため。
・18族(He, Ne, Ar, Kr, Xe, Rn)は閉殻構造をとり、極めて安定であり、そこから電子を一つ取り去るには大きなエネルギーが必要となる。また、12族(Zn, Cd, Hg)も閉殻構造を取るので、18族ほどではないがイオン化エネルギーが大きくなる。
・Hを除く1族(Li, Na, K, Rb, Cs, Fr)は電子を一つ取り去ると18族の電子配置になって安定するため、イオン化エネルギーが小さくなる。
例外:
・Hは電子を取り去ると陽子だけとなり、かえって不安定になるので、ほかの1族ほどイオン化エネルギーが小さくならない。
・13族(B, Al, Ga, In)は一つ電子を取り去ると閉殻構造になるので、イオン化エネルギーが比較的小さくなる。
・N、Pは半閉殻構造をとり安定しているので、そこから電子を一つ取り去るにはエネルギーが必要。しかし、Nの次の元素であるOと、Pの次のSは、電子を一つ取り去れば半閉殻構造になり安定するので、イオン化エネルギーが小さくなる。
同族での比較
原子番号が大きくなるほどイオン化エネルギーが小さくなる
理由:
原子番号が大きくなるとともに原子半径が大きくなり、最外殻電子を原子核にひきつけるクーロン力が弱くなるため。
参考サイト:
http://sekatsu-kagaku.sub.jp/ionizationenergy-and-electronaffinity.htm
http://hattorigawa.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-b2bc.html
https://www.sidaiigakubu.com/examination-measure/chemistry/04/
こちらも参考にさせていただきました。
明日(4/24)の予定
・岡野の化学(90)~